「ひな人形」


 

 日本人の精神に住まう「ひとがた」への想い

 

古来、人形は「ひとがた」と呼ばれ宗教的性格の強いものでした。

「天児(あまがつ)」「這子(ほうこ)」などと言う人形が平安時代より室町時代にかけて見られ、

子供の厄や災いを身代わりなって負い無事に成人するように願いを込められたものでした。

平安時代の「ひいな遊び」はこういった宗教的行事が、次第に娯楽的要素をもっていったものです。 

今日見られるひな祭りは江戸時代初期から行われ、幕府が宮中の風習の中から

「五節句」を選び祝うことを定めました。

そして、人々は桃の節句には水辺に「ひとがた」を流し無病息災を願うようになりました。

各地の有力な大名などは自家の雛人形を誇るため優秀な人形師を召抱え、

こぞって華美なものを制作させるようになったのもこの時代からです。

このように宗教的要素の強かった人形はやがて庶民の娯楽の対象となり、

各地で様々な材料や様式のものが誕生するようになりました。

今日でも、「歌舞伎人形」や「雛人形」「舞妓」「市松人形」「五月人形」など

多くの日本人形が人々の暮らしの中に息づいております。

そして、日本人は人形に特別な感情を無意識の中に持っていて、精神文化の中に深く関わりを持っているのです。

「五節句」 人日(七草)、上巳(桃)、端午(菖蒲)、七夕(星)、重陽(菊)

 

雛人形製造

 

ひとつひとつ、お客様のお顔を思い浮かべながら丁寧に。 

 

私共は初代三宅玄祥が創業以来、数十年にわたり京雛の製造元としておひなさまをあつらえてまいりました。

おひなさまは大切なお子様のお守りとして長年飾っていただくものですから、お子様のお身体にも優しいように、現代主流の合成樹脂などではなく昔ながらの天然素材を採用し、お雛様を製作させていただいております。

 

是非ご来店の上、人形司が丹精込めて仕上げた作品をお確かめ下さいませ。

ひな人形の種類


「七段飾り」

 

お人形とお飾りの全てが揃った豪華な飾りです。お人形一つ一つの表情が違うので、見ていて見飽きるということがありません。

長所としては、とにかく豪華ということです。お子様が一番喜ぶのがこの飾り方です。短所としては、畳一畳半ぐらいのスペースがいることと収納場所が多少要ることです。

比較的スペースに余裕があり、豪華さを求める方におすすめです。



ひな人形 三段飾り

「三段飾り」

 

親王様と官女を飾る省スペースでにぎやかな飾り方です。木製の段に飾るタイプと赤いもうせんの上に飾るタイプがあります。

木製三段飾りの長所としては高級感があり豪華なことです。一方、短所としては意外と木製段自体が大きく、収納場所を取ることです。それと木製段にお金がかかるということです。お店にもよりますが、セットの合計金額のうち半分近くを木製段自体に掛ける事もあります。

もうせん三段飾りの長所としては、全体的に落ち着きがあり、お人形を引き立てるということです。また、段をコンパクトに折りたためますから収納場所を取りませんし、段自体にお金を掛けることもありません。ですから、同じ金額、同じ大きさの木製三段飾りともうせん三段飾りを比べると、段自体にお金が掛からないので、もうせん三段飾りのお人形のほうが良いものが使われています。

短所としては、シンプルな飾りなので、ある程度良いお人形やお道具を組み合わせないと見劣りするということです。ですから、もうせん飾りを選ばれるのでしたらある程度良いものを選ばれるのが良いかと思います。

以上のことから、豪華さを求めるのでしたら木製三段飾り、お人形自体を良いものにされるのでしたら、もうせん三段飾りがおすすめです。

 


ひな人形 親王飾り

「親王飾り」

 

親王様二人を上品に飾る飾り方です。親王様が目立つので、周りのお飾りはもちろん、お人形自体の仕立てが、出来るだけしっかりしているものを選びたいものです。中には、七段飾りと同じくらい高級なものもあります。

長所としては、飾る場所が少なくて済むということです。当然、収納もコンパクトに収まります。また、お人形の数が少なくてすむので、同じ金額で段飾りと比べると衣装や仕立ての良い人形を選べるということです。

短所としては、段飾りに比べると、お人形の数が少ないということですが、最近は住宅事情の関係でだんだん多くなってきてはいます。

落ち着いた雰囲気を好まれる方におすすめです。



ひな人形 収納飾り

「収納箱飾り」

 

ごく最近登場した飾り方で、お人形の飾り台自体が収納箱になる飾り方です。長所としては基本的には一つの箱に収まるので、すっきり収まるということです。また、ガラスケース入り雛人形と同じように一つの箱に収まりますが、ガラスを使用していないので、取り扱いが簡単です。

短所としては、飾り台が大きくなるので、台自体にお金が掛かります。また、同じ大きさの親王飾りと比べても同じくらいの収納場所が要るということです。

ただ、収納用の三段飾りは中に入れる人形やお道具の数が多く、破損しやすいので(収納箱に人形を入れる際には人形用の箱は使用せず、袋に入れるため)あまりおすすめ出来ません。



ひな人形 ケース入り飾り

「ケース入りひな人形飾り」

 

雛人形がケースに収まった雛人形飾りです。長所としては、飾る手間が掛からないことです。

短所としては、意外と収納場所がいることです。というのも、ケースそのままを片付けるわけですから、ケース分の収納場所が最低必要になってきます。

同じ大きさでしたら、ケースがついていない飾り方の方が、畳めますから収納場所は少なくて済みます。あと、ガラスを使用していますから取り扱いに注意が必要です。



ひな人形 木目込み人形

「木目込人形飾り」

 

人形の形をしたボディに人形の生地をかさねた人形です。衣装を着ている人形とは作り方が違い、また別の技術を要する人形で、衣装着の人形とは違った雰囲気があります。

一般的には、桐塑(とうそ)と呼ばれる、桐を加工したボディを使用したものが本式とされます。華やかさには欠けますが、大人の雰囲気を好まれる方におすすめです。


ひな人形飾りのお道具類について


屏風 二曲

「屏風」

 

まず、お屏風の形なのですが、六曲屏風と三曲屏風に分かれます。六曲屏風はよく結婚式などで見かける波型になった形で、いかにもお雛様らしい屏風です。ただ、少し奥行きを取ります。三曲屏風は後ろが平たい屏風で、絵をつけるのに適しており、奥行きを取りません。

昔は、お雛人形の屏風といえば金屏風が一般的だったのですが、最近は色々な絵を付けたものが多く見られるようになりました。絵付けの方法も普通はプリントをしたものが多いのですが、刺繍をしたものや金彩または、本職の絵描きが手描きで絵をいれるようなものまで多種多様です。

ただ、もし迷われるようでしたら、お人形を引き立たせる金屏風かシンプルな絵付けのものをおすすめします。



雪洞(ぼんぼり)

「雪洞(ぼんぼり)」「御殿花」

 

雪洞は主に木製のものとプラスティック製のものに分かれます。雪洞もできるだけ木製のものを選んだほうが良いかと思います。というのも木製のものの方がきちんとした職人が作っているものが多く、質感も良いものが多いからです。最近はLEDを使った乾電池仕様のコードレス雪洞が普及してきました。

御殿花は、関西の場合はいわゆる「桜と橘」が一般的ですが、関東の場合は「紅梅白梅」の飾り方もあり、最近は関西にも徐々に広がってきています。



道具揃い

「道具」

 

お道具類は昔ながらの漆塗りの上から金の絵付けを施したものが依然として多いのですが、台屏風の色に合わせたいろいろな色目のものも出てきています。

お飾りのお道具類はお客様のお好みや住宅事情にあわせて、さまざまなものが出てくるようになりました。中にはまったく洋風の飾り方などもあります。ただ、お人形はもちろん、周りのお飾りについても出来るだけしっかりした仕立てのものを選ばれるほうが良いでしょう。